長毛のペットを飼育している飼い主さん。日々の掃除や、終わりの見えない換毛期のお手入れに悩んでいませんか?
毛足が長いだけならまだいいのですが、アンダーコートまでしっかり生えているペットだと、ブラッシングしても次から次に新しい毛が生えてきますよね。
筆者宅にはモルモットの他にうさぎもいるのですが、このうさぎがびっくりするほど「もっふもふ」。お迎えした時には短毛だったのに、成長に伴いどんどん毛量が増えていきました。
週に2~3回はブラッシングをしているのですが、少し油断するとすぐに毛が絡まって団子状になってしまいます。しかも、絡まっている毛にブラシが通ると痛いので、うさぎが暴れてしまいブラッシングも一苦労…。
「自分にもうさぎにも負担がかからない、最適な対策はないか…」と悩んでいたところ、動物病院の先生に『ファーミネーター』をお勧めされました。
ファーミネーターはホームセンターなどで見掛けて気になってはいたのですが、結構良いお値段がするので購入をためらっていたアイテムです。
しかし今回、先生からのアドバイスもあったので、思い切って購入してみました。結論から言うと、「なんでもっと早く買わなかったんだ!」と後悔するレベルで最高でした。
本記事では、ペット用のグルーミングブラシ『ファーミネーター』の実際の使用感、うさぎに使う際の注意点、他のブラシとの比較、そして「なぜ犬用を選んだのか」というポイントまで詳しく解説していきます。
ファーミネーターでアンダーコートは取れるか⁉
ファーミネーターを実際に使用した感想を一言で言うと、 『嘘みたいにスムーズにアンダーコートが取れる』 です。
あくまでも個人的な感想にはなりますが、毛足が長くアンダーコートが大量に生えている我が家のうさぎでも、引っかかるような負担なく、スルスルと毛をとることが出来ました。
実はファーミネーターには「小動物用」もありますが、筆者はあえて**「中型犬用(Mサイズ)」を使用しています。
これは、我が家のうさぎの体格が少し大きめで毛足が長く、毛量が多いので、小動物用ではブラシの幅が狭く、時間がかかってしまうと感じたためです。これも動物病院の先生からのアドバイスでした。
- 小動物用:小回りは効くが、全身やるには時間がかかる
- 中型犬用:一回のストロークで広範囲が梳けるので、ブラッシング時間が短縮できる
開封した時は「うさぎには少し大きいかな?」とも思いましたが、使ってみたら背中を一気にケアできるので丁度良いサイズ感でした。
ムダ毛がスルスルとれるので、時短になり、うさぎへのストレスも減らせていると感じます。
ファーミネーターとは?

ファーミネーターは、犬や猫などのペットの毛のお手入れに特化したブラシです。
特にアンダーコート(下毛)の除去に優れた効果を発揮します。
アンダーコートは、ペットの体温調節を担う重要な毛ですが、季節の変わり目などで過剰に抜けることがあり、これが抜け毛や毛玉の原因となります。
ファーミネーターは、このアンダーコートを効率的に取り除き、抜け毛を最大90%削減してくれる最高のブラシなのです。
毛玉の形成を防ぎ、ペットの皮膚を清潔に保つことができるため、健康的な毛並みと快適な生活環境が維持されます。
また、短時間で効率的なお手入れが可能なため、ペットと飼い主の双方にとってストレスの少ないケアを実現します。
ファーミネーターの特徴と効果

アンダーコートの効果的な除去
ファーミネーターは、ペットの毛の下層にあるアンダーコート(下毛)を効率的に取り除くために設計されたブラシです。
アンダーコートは、換毛期に入ると大量に抜けるため、これを適切に処理しないと抜け毛が家中に広がり、ペット自身も毛玉ができやすくなります。
通常のブラシは表面の毛はきれいに整えてくれますが、アンダーコートには十分届かない欠点があります。
しかし、ファーミネーターは特殊な刃先がアンダーコートに直接アプローチし、ペットの快適さを損なうことなくスムーズに毛を除去できます。
ペットの健康維持
ファーミネーターを使用することで抜け毛が減少し、毛玉の発生を防ぐ効果が期待できます。
毛玉ができると、ペットの毛が絡まり、皮膚への通気性が失われて蒸れやすくなり、皮膚炎などの健康問題を引き起こすリスクが高まります。
また、抜け毛を飲み込むことで起こる毛球症(ヘアボール)の予防にもつながります。
定期的にアンダーコートを除去することで、皮膚が清潔に保たれ、健康的な毛並みが維持されるため、ペットのQOLの向上が見込めるでしょう。
掃除の手間軽減
抜け毛が減ることで、飼い主さんにとっても大きな利点があります。
室内に散らばる抜け毛を掃除する手間が軽減され、掃除機やコロコロを使う頻度が減少します。
特にカーペットやソファ、服に付着した毛は取り除きにくいですが、ファーミネーターでケアすることで、部屋全体に抜け毛が飛び散ることを予防できます。
さらに、抜け毛が原因で引き起こされるアレルギー症状の軽減にも期待できるため、飼い主さんにとっても快適になるでしょう。
ファーミネーターの使用方法と注意点

事前準備
ファーミネーターを使用する前に、スリッカーブラシやコームを使ってペットの毛並みを整え、毛のもつれや毛玉を取り除きましょう。
毛が絡まった状態で直接ファーミネーターを使うと、毛が引っ掛かりペットが痛がったり、皮膚を傷つける可能性があります。
長毛種のペットの場合、毛が絡んで毛玉ができやすいので、念入りな準備が必要です。
事前にペットの体を軽くブラッシングすることで、ファーミネーターの効果を最大限に引き出すことが期待できます。
ブラッシング
ファーミネーターを使用する際は、ペットの毛の流れに沿って優しくブラッシングすることがポイントです。
強く押し付けたり、同じ箇所を何度も繰り返しブラッシングすると、ペットの皮膚を傷つける恐れがあります。
また、アンダーコートを効果的に取り除くには、短いストロークで均一に動かすのがコツです。
ファーミネーターの刃先は鋭利に設計されているため、力を入れなくても十分に毛をとることが出来ます。
ペットがリラックスできる環境で行うと、ブラッシングを嫌がらず、楽しい時間を共有することができます。
頻度
ファーミネーターの使用は、週に1回、10分程度を目安にするのが理想的だと言われています。
換毛期には抜け毛が増えるため、ペットの状態をみながら週に1〜2回くらいの頻度で、ファーミネーターを使ってお手入れすると良いでしょう。
ただし、あまり頻繁に使用すると、ペットの皮膚や毛を傷める原因となるため注意が必要です。
皮膚が赤くなったり、毛が薄くなるような兆候が見られた場合は、使用頻度を減らして様子を確認してください。
皮膚の状態や毛量が回復しない場合は、獣医師に相談してください。
ペットの種類や毛質に応じて適切な頻度で対応することで、健康的な毛並みを保ちつつ快適なお手入れを続けることが可能です。
実際に使用した感想と「他社製品」との比較


ファーミネーターの刃の長さは約1cm、横幅は約6.5㎝。これがうさぎの被毛に驚くほどフィットします。
ブラッシング時には、刃が深すぎず浅すぎず、適度な深さで被毛に入り込み、不要なアンダーコートだけを「ごっそり」抜き取ってくれます。
衝撃の抜け毛量をご覧ください


この量、すごくないですか? 撫でるように数回ブラッシングしただけで、これだけのアンダーコートが除去できました。
これまで使っていたブラシとは、明らかに「取れる量」と「スピード」が違います。何よりすごいのは、ブラッシング中に一度も引っ掛かりが起きなかったことでしょう。
我が家のうさぎは、その毛の長さが影響して、あちこちで団子状の結び目ができてしまっています。
これは、こまめに手入れをしていても改善できていなかった問題で、ブラッシングのたびにブラシが引っ掛かり痛みの原因になっていました。
ファーミネーターは、引っ掛かりがあってもスパッと切り進んでくれるので、うさぎも痛みを感じずにおとなしくブラッシングを受けてくれるのです。
他のブラシと比べてみました


うさぎの「ブラッシング難民」だった筆者は、これまで様々な道具を試してきました。
参考までに、それぞれの使用感を比較表にまとめてみます。 どのブラシもそれなりに毛が取れているように見えますが、実際に使ってみると使用感は全く異なりました。
表の一番左にあるノーブランドのブラシは、Amazonで約1,500円で購入したものですが、正直なところ「見掛け倒し」感が強かったです。
先端が丸く加工されているため、うさぎの肌を傷つけない点は良いのですが、表面を撫でているばかりで肝心のアンダーコートがあまり取れません。
また、ブラシの返し部分が刃になっている構造なのですが、毛が絡まっている場所をカットできず、がっつり引っかかってしまい、うさぎが痛がってしまいました。
真ん中の「ミニアニマン ウサギのアンダーコートトリマー」は、しっかり毛は取れるものの、我が家のうさぎにはサイズが少し小さく、刃先が短いため、ブラッシングに時間が掛かるのが難点でした。
ただ、小さめ~普通サイズのうさぎやモルモットであれば、このトリマーでも十分活用できると思います。
色々試した結果、現状では「初期投資はかかるけれど、ファーミネーターが最適」という結論に至りました。何より、「短時間でごっそり毛が取れる」というのが最大のメリットです。
毛束や毛玉ができている場所も、何度かやさしく梳かすだけできれいに取れてくれるので、うさぎも暴れず助かっています。
我が家のうさぎは基本的に抱っこが嫌いなので、長時間の拘束はストレスになります。サッと終わらせて、しかも大量に取れる。これが、ファーミネーターが「お値段以上」だと感じる理由です。
買ってから後悔したくない!ファーミネーターのデメリットと注意点
ここまでファーミネーターの「凄さ」をお伝えしてきましたが、購入前に知っておくべきデメリット(注意点)も包み隠さず解説します。
筆者が実際に購入する際に「ここがネックだな…」と悩んだポイントは以下の2点です。
正直、値段が高い…!
ファーミネーターの正規品は、サイズや販売店にもよりますが、4,000円〜6,000円前後します。
ホームセンターで売っている1,000円程度のブラシと比べると、「ブラシ1本にこの値段!?」と躊躇してしまう価格です。実は筆者も、店で見かけて興味はあったものの、値段を見てスルーしていました。
恐らく、かかりつけの動物病院で獣医師に勧められなかったら、購入することはなかったと思います。 しかし実際に購入して使ってみると、その認識は変わりました。「これは単なる消耗品ではなく、長く使える『医療器具』に近い投資だ」と感じたのです。
正直なところ、筆者はこれまで5~6本のペットブラシを購入してきました。しかし、どれも完全とは言い難く、いくつものブラシを併用するのが常でした。それが今では、うさぎのアンダーコートに関してはファーミネーター1本で十分と感じています。
「うさぎの健康」と「飼い主の掃除の手間」をお金で買うと思えば、決して高い買い物ではないと断言できます。
- 安物買いの銭失いを防げる
- 1,000円〜2,000円の「あまり取れないブラシ」を何個も試して「安物買いの銭失い」になるより、これ1本で解決するなら結果的に安上がりです。
- 病院代の節約につながる
- 毛球症(お腹に毛が溜まる病気)になって動物病院にかかれば、診察・検査・薬代でファーミネーター代以上のお金が一瞬で飛んでいきます。
通販サイトには「偽物(模造品)」が出回っている

上の画像はAmazonで見つけた模造品です。当然ファーミネータではない…
これが、購入時に一番気をつけてほしいポイントです。 ファーミネーターはその人気の高さゆえに、Amazonや楽天などの大手通販サイトでも「精巧な偽物(模造品)」が出回っていることがあります。
特に「定価より極端に安い(2,000円台など)」商品は、偽物の可能性が高いため注意してください。
「偽物の何が危険なのか?」それは、見た目はそっくりでも、製品クオリティが全く違う点です。
例えば、正規品の刃は皮膚を傷つけないよう精密に加工されています。一方、偽物は刃の作りが粗悪なことが多く、デリケートなうさぎの皮膚を傷つけたり、抜く必要のない健康な毛まで無理やり引き抜いてしまうリスクがあります。
また、ファーミネーターとは全く違う類似品なのに、検索に引っかかるよう商品名に【ファーミネーター】と記載して販売しているケースもあります。これらに騙されないよう、十分にご注意ください。
大切な愛兎の肌に直接触れるものですから、数百円〜千円の安さを求めてリスクを負うよりも、安心して使える正規品を選ぶことを強くおすすめします。
失敗しない購入のポイント
- 「正規品」と明記されているものを選ぶ
- あまりに安すぎるショップは避ける
- Amazonの場合は「販売元」や「レビュー」をしっかり確認する
ペットに合ったモデル選び
ファーミネーターには、ペットの種類、サイズ、毛の長さに応じたさまざまなモデルが用意されています。
小型犬用や大型犬用、短毛種用や長毛種用など、選択肢が豊富に揃っているため、ペットに最適なモデルを選ぶことが重要です。
不適切なモデルを選ぶと、ペットにキズを付けたり不快感を与えることがあります。
購入前には、ペットの体重や毛質をよく確認し、必要に応じて販売員や公式サイトの情報を参考にしましょう。
適切なモデルを選ぶことで、ペットに優しく、効果的な毛のケアが可能となります。
我が家のうさぎは、なんかデカいので小動物用ではなく、長毛種・中型犬のモノを使用しています。
購入場所の選択
ファーミネーターは、信頼できる販売店や公式オンラインショップでの購入が推奨されます。
一部のオンラインマーケットプレイスや格安ショップでは、模倣品が出回っている可能性があるため注意が必要です。
公式販売店や認定された店舗では、正規品の取り扱いが保証されているほか、アフターサポートや製品に関する詳細な情報も提供されています。
また、公式サイトではセールやキャンペーンが行われることもあり、安全に購入できるだけでなく、お得な価格で入手するチャンスもあります。
まとめ
この記事では、うさぎのブラッシング対策として新たに購入した「ファーミネーター」と、これまで使用していたブラシの比較を紹介しました。
ファーミネーターは、ペットの抜け毛対策として本当に優れた性能を持っています。
不要なアンダーコートを効率的に除去することで、部屋に散らばる抜け毛が減るだけでなく、うさぎの毛玉防止にも役立ち、皮膚を健康に保つことができます。
結論として、長毛のうさぎや抜け毛の多いペットを飼っている方にとって、ファーミネーターは間違いなく「買い」のアイテムです。
- 換毛期の掃除が劇的に楽になる
- うさぎの毛球症予防になる(健康管理)
- 短時間で終わるので、ペットも飼い主もストレスフリー
確かにお値段は少し張りますが、安価なブラシを何度も買い直したり、毛球症になって動物病院にかかるリスクや費用を考えれば、十分に元が取れる投資だと言えます。
ただし、効果を最大限に引き出すためには、正しい使用方法と頻度を守ることが重要です。
また、残念ながら模倣品が出回っていたり、タグに「ファーミネーター」と付けて販売している全く関係のない商品も見かけます。
購入の際は正規品であることをしっかり確認し、ペットのサイズや毛質に最適なモデルを選んであげてください。 そうすることで、大切なペットにも安心して使うことができます。
「部屋中が毛だらけで困っている」「ブラッシングを嫌がって暴れてしまう」 そんな悩みをお持ちの飼い主さんは、ぜひ一度試してみてくださいね。飼い主さんは、ぜひ一度この感動を味わってみてください!