モルモット大好きなみなさま、動画などで見かけるベッタベタに飼い主さんに懐いているモルちゃんに憧れませんか?
愛らしいモルモットとの生活は多くの喜びを提供してくれますが、ベタ慣れするまでには時間と正しいアプローチが必要です。
この記事では、モルモットが飼い主さんにベタ慣れするための効果的なステップをご紹介します。

この記事は、モルモット飼育歴10年以上のモルモット好きが書いています。最後まで読むとあなたとモルちゃんの関係がもっと深くなっちゃうかも⁉
モルモットはベタ慣れするのか?
結論から言ってしまうと『モルモットは個体ごとの性格にもよりますが、ベタ慣れしてもらう事は可能です』
ただし、ベタ慣れまで持っていくには、普通に懐いてもらう以上に時間を掛けて信頼を深めて行く必要があります。
今回は、筆者がモルモットにベタ慣れしてもらうために使用している方法を紹介していますので、ぜひ最後まで読み進めてみて下さい。
モルモットをベタ慣れまで導くテクニック
おやつを利用する
おやつはモルモットと飼い主さんの距離を縮めるための非常に効果的なツールです。
しかし、ただおやつを与えるだけで、モルモットが人に懐いてくれるわけではありません。
モルモットとの親密な関係を築くために、段階的におやつを使って距離を縮める方法を詳しく説明します。
まず初めに、モルモットが安心して活動できる環境を整えましょう。
部屋の安全を確認し、モルモットが隠れられる場所や遊べるスペースを設けることが重要です。
モルモットを部屋に放したら、飼い主さんは床に座ることで、モルモットが近寄りやすい低い位置に自分を置きます。
この姿勢はモルモットにとって脅威が少なく、飼い主さんに接近しやすい環境です。
次におやつを準備してモルモットに見せながら、自分から近づいてくるのを待ちます。
初めは、モルモットが近くに来たところでおやつを与え、徐々にその距離を自分の体の方へと縮めていきます。
モルモットが自分から近づいてくるようになったら、次はおやつを手の中に持って、彼らが手から直接食べることを促します。
最終的には、飼い主さんの膝の上でおやつを食べることができるようになると、大きな進歩と言えるでしょう。
このように段階を踏んでモルモットを扱うことで、彼らは飼い主さんとの接触を安全で楽しいものとして認識し始め、信頼関係が深まります。
毎日の小さな進歩が、最終的には大きな絆へとつながります。
ボディタッチを活用する
ボディタッチは、モルモットと飼い主さんの距離を縮める素敵なコミュニケーション方法です。
ただ、ボディタッチも触ればよいわけではなく、段階ごとにいくつかの重要なポイントがあります。
モルモットにベタ慣れしてもらうための、魅惑のボディタッチの方法を簡単に説明します。
モルモットに飼い主さんとの触れ合いを楽しいと感じてもらうためには、触れ合う前の準備として声掛けをすることが重要です。
突然手を伸ばすのではなくモルモットが安心できるように、その意図を穏やかな声で伝えましょう。
なかには、モルモットは人間の言葉を理解できないのだから、声かけは意味がないと言う人もいますがモルモットは非常に賢く、鳴き声によるコミュニケーションを得意とする動物です。
名前も覚えてくれますし、簡単な単語であればかなりの精度で理解してくれます。こまめな声掛けを大切にして下さい。
次にモルモットの視界内で手を動かし、彼らが手の動きを追いやすいようにする配慮が必要となります。
モルモットは、素早い動きや視界外からのタッチを非常に嫌います。
これは、野生下で視界外から迫って来るものは概ね捕食種の攻撃だからです。
不要なストレスを掛けないためにも、声をかけて、良く見える場所から手を伸ばしましょう。
モルモットを抱き上げる際にも注意が必要です。
この時も、背後や頭上から手を伸ばすのではなく、モルモットから見える位置から手を近づけます。
一般的には、両手で優しく脇下から抱き上げるか、片手でお尻を支えつつもう片方の手をお腹の下に滑らせて体を支える方法が推奨されます。
この時も「○○くん!抱っこするね」など、何をするかを事前に声で説明することでモルモットの不安を軽減できます。
また、体に触れようとした時にモルモットが嫌がるようなら、いったん触れるのをやめましょう。
嫌われると思うと不安になり、意固地になって無理にでも触りたくなりますが、ここはぐっと我慢です。
嫌がっているのに無理に触れたり、抱き上げるとモルモットが飼い主さんに対してネガティブな感情を持つことになってしまいます。
人間同士の関わりと同じように、お互いの意思を尊重してください。
次に、モルモットが好む部位を撫でるのも重要なテクニックです。
一般的には『頭部』や『背中』『肩』『首の周辺』『耳の裏』などは、モルモットが悦ぶ部位とされています。
ただし、この部位にも個体ごとに好みの違いがあるので、ご自宅のモルモットの大好きな撫でられポイントをしっかり把握してあげましょう。
このような段階を踏むことで、モルモットは徐々に人との接触に慣れ、信頼関係を築くことができます。
触れ合いはただの行為ではなく、愛情を伝えるコミュニケーションツールとなるので、慎重かつ大胆に触れ合っていきましょう。

人間同士でも、嫌がる相手には無理やり触れませんよね!基本的には人間と同じように段階を踏みましょう。
モルモットが好む部位と嫌う部位
好む部位
- 頭部 - 多くのモルモットは頭を撫でられるのを好みます。特に耳の後ろや顎の下など、手が届きやすく安心する部位です。
- 背中 - 背中をなでるとリラックスするモルモットが多いです。ゆっくりとした撫で方が好まれることが一般的です。
- 肩周り - 肩や首の周りも安心して触れることができる部位で、多くのモルモットがこの部分のタッチを楽しむことがあります。
嫌う部位
- お腹 - モルモットはお腹を触られるのを非常に嫌がります。これは、お腹が非常に敏感で、捕食者に襲われやすい部位であるためです
- 背中の遠い部分 - 背中の近くよりも遠い部分は触られるのを好みません。これも、不意に触れられると驚いてしまうためです
- 足 - モルモットは足を触られることに敏感で、これも避けるべき部位の一つです。

モルがどの部位を好むかは様々です。最初は優しく各部位に触れて、反応を見ることが大切です。緊張や嫌がる様子を見せた場合は、その部位を避けて他の部位を試してみると良いでしょう。
褒める
多くのモルモットの飼い主さんは、日常的に彼らに「カワイイ」「偉い」と声をかけていると思います。
しかし、本ブログでは、そのアプローチをさらに深めることを提案します。
モルモットを褒める際には、漠然とした言葉ではなく、具体的な状況に合わせて積極的に褒めるとより効果的です。
例えば、モルモットがご飯を上手に食べた場合、「ご飯をきちんと食べられてとても偉いね!」と具体的に褒めると良いでしょう。
また、うんちの状態を確認したときには、「しっかりうんちできて、とっても偉いね!」と声をかけます。
さらに、部屋んぽ中にも「今日は、元気いっぱいで素敵だね!」などと具体的なシチュエーションに合わせて褒めることが重要です。
このように、モルモットの日常のささいな行動や反応に対して積極的に具体的な褒め言葉を投げかけることで、彼らはより明るく活動的になり、飼い主さんとの絆も深まることでしょう。
モルモットが得意げな表情を見せる瞬間は、モル飼いさんにとって誉れとも言えるくらい、大変喜ばしいものです。
この方法を取り入れることで、モルモットとのコミュニケーションがさらに豊かになり、彼らの幸せな生活に貢献することができます。

男性であれば、女性を褒める時をイメージしましょう。また、女性であれば自分がどのように褒められたいかをイメージしてみて下さい。モルモットにとってもそれが正解である場合が多いです。
追いかけない!モルに追いかけてもらう!
モルモットとの関わり方において、積極的に追いかけることは彼らを怖がらせる原因になります。
人間でも、必死になって追いかけられると逃げ出したくなるものです。
モルモットも同じように感じるため、彼らが自ら進んで近づいてくるように誘導する方法が推奨されます。
例えば、おやつを使用する方法はおすすめで、これは、おやつを提供して仲良くなる方法の応用と言えます。
最初は手におやつを持ちながら、モルモットが近くに来るまでは与えないようにします。
次に、もう少し進んでモルモットが自分の膝の上に乗るようになるまで待つという段階を設けます。
このプロセスを通じて、モルモットが自分から積極的に接近してくるようになります。
この方法は、モルモットに安心感を与えると同時に、彼らが主体的に行動する機会を作ることができます。
徐々にモルモットが自分の膝に乗ることに慣れてくれば、お互いの信頼関係も深まり、より楽しいふれあいが可能になります。
このように段階的に接近を促すことで、モルモットも飼い主も安心してコミュニケーションを取ることができるようになるでしょう。

これも男女の恋愛をイメージすると良いかもしれません。追いかけて来る相手からは逃げたくなるものですよね♪
裏技
そもそも懐きやすい個体をお迎えする
モルモットをお迎えする際に、人懐っこい個体を選びましょう。
筆者の経験上、ショップの時点で引っ込み思案だったり、攻撃的なモルモットは自宅にお迎えしてもその性格は変わりません。
結果、懐いてくれるまでに長い時間が掛かることになります。
ただし、ショップ内でひと目惚れしたモルモットが居る場合は、何も気にすることなくそのモルちゃんをお迎えしてしまうと良いでしょう。
これも筆者の経験ですが、どんな性格の個体でも一生懸命にお世話をしていれば、そのうち懐いてくれます。

経験上、イングリッシュモルモットが一番懐きやすいと思っています。ベタ慣れまで比較的簡単に持って行けたモルはイングリッシュが多いです。
多頭飼育を避ける
お迎えしたモルモットにベタ慣れしてもらいたい場合は、多頭飼育は避けましょう。
理由としては、一匹一匹にかかわる時間が分散されてしまい、関係を深めるまでに時間が掛かる事とモルモット同士でコミュニティが形成されてしまい、人間に対する興味が薄くなってしまうことが挙げられます。
筆者は、現在3匹のモルモットを飼育していますが、以前一匹で飼育していた頃に比べて、懐いてくれるまでに時間が掛かったと実感しています。

モルモット同士が仲良くしているのも良いのですが、筆者は結構、放置されるので少し寂しいです。
ラクトバイトを利用する


こちらは、筆者的には最終手段となります。
三晃商会様より発売されている『ラクトバイト』を使用して、モルモットを懐かせる方法です。
ラクトバイトは、乳酸菌配合ペーストでビタミンやたんぱく質、乳酸菌が効率よく摂取出来る『小動物用栄養補助食品』です。
ほんのり甘めの味付けになっていて、モルモットだけでなくうさぎやファンシーラットも惹きつける魅惑のアイテムです。
要するにおやつ作戦の上位版と言えます。
なかなか、ベタ慣れまで持っていけない個体は、人間の手に対して恐怖心を持っている傾向が強いです。
このため、ラクトバイトを手に出してモルモットを誘います。
余程、臆病な個体かラクトバイトが気に入らない個体でなければ、手に乗っているラクトバイトを直接舐めて摂取してくれます。
これを繰り返すことで、徐々に人間の手に対する恐怖心と警戒を解いていくのです。
上手くいけば、人間の手が怖いものではないことを理解してもらえるだけでなく、むしろ良いものであることを刷り込むことが可能です。
ただし、ラクトバイトを与えすぎるとチモシーやペレットを食べなくなる可能性があります。
また、糖質も含まれているので、健康被害の危険も考えられます。
あくまでも『おやつ』の延長として利用してください。

いまのところ、ラクトバイト作戦が不発に終わったことはないです。
まとめ
モルモットにベタ慣れしてもらうプロセスは、愛情と忍耐が必要ですが、適切な方法で接することで彼らの信頼を得ることができます。
今回紹介したステップを実践することで、モルモットは徐々にあなたとの距離を縮め、より積極的にコミュニケーションを取ってくれるようになるでしょう。
また、モルモットが好むことを実践するのは当然ですが、嫌がることを行わないことも大切になります。
毎日の小さな進歩が、最終的には両者にとって幸せな関係を築く基盤となるでしょう。
是非、本記事でご紹介したテクニックを利用してみてください。

100%ベタ慣れに持って行けることを補償するわけではないので、ご自宅のモルちゃんの状態に合わせながら使えそうなテクを試してみて下さい。