デグーはその可愛らしい見た目と活発な性格で、多くのペット愛好家に人気のある小動物です。
しかし、彼らの健康を守るためには、適切な食事管理が非常に重要です。
特におやつについては、「どのようなものを与えれば良いか分からない」と悩む飼い主さんも少なくありません。
デグーの食事は基本的に牧草とペレットで完結していますが、おやつを与えることでデグーとの絆を深めることができます。
ただし、適切な種類や量のおやつを選ぶことが大切です。
この記事では、デグーが食べても良い野菜や果物、避けるべき食べ物について詳しく解説します。
デグーにおやつは与えるべき?
結論から言うと、「デグーには無理におやつをあげる必要はありませんが、あげても良い」ということになります。
デグーの食事は、基本的に牧草とペレットで完結しています。そのため、実際には「おやつ」を与える必要はありません。
ただ、デグーと仲良くなるために「おやつ」を与えることは、とても有効な手段ですし、可愛いデグーにはおやつをあげたくなるものです。
そういった理由から、デグーに与えても良い野菜や果物をしっかりと把握し、適切に提供してあげましょう。
デグーの基本的な食事
デグーの基本的な食事は、チモシーと専用のペレットです。
チモシーは繊維質が豊富で、デグーの消化を助けるだけでなく、歯の健康も保つ重要な役割を果たします。
デグーは一生を通じて歯が伸び続けるため、適切な硬さの食べ物を噛むことで、歯の過剰な成長を防ぐことができます。
ペレットは、デグーに必要なビタミンやミネラルをバランス良く含んでおり、健康な成長と発達をサポートしてくれます。
ただし、ペレットに糖分が含まれていることがあるため、無糖のものを選びましょう。
さらに、新鮮な野菜もデグーの食事に含めることができます。
一方で、糖分が多い果物は少量に抑えるか、完全に避けることをお勧めします。
デグーの健康を維持するためには、バランスの取れた食事が不可欠です。デグーの食事管理をしっかりと行い、健康で元気な生活を送れるようにしてあげましょう。
食べても良いもの
一部の野菜やくだものは、デグーが食べても良いとされています。
しかし、あくまでも牧草とペレットがデグーの主食で、野菜やくだものはおやつとして考えましょう。
野菜類
一部の野菜は、デグーのおやつとして与えることができます。特に繊維質やビタミンCを多く含む野菜は、デグーのおやつに適しています。
まず、キャベツや小松菜、チンゲン菜はビタミンCが豊富で、デグーの免疫力をサポートします。
ビタミンCは病気の予防や健康維持に不可欠な栄養素です。
次に、ピーマンもビタミンCが豊富で、健康維持に役立ちます。
また、ズッキーニは水分が多く、低カロリーでありながら繊維質も豊富です。
さらに、ブロッコリーの葉やニンジンの葉はビタミンやミネラルが豊富で、デグーの健康をサポートします。
これらの野菜をバランスよく与えることで、デグーの食事が栄養的に充実し、健康を保つことができます。
ただし、生野菜は水分や糖分が多く含まれている場合もあり、たくさん提供するとデグーの健康を害することがあるので、提供する量には注意が必要です。
バランスの取れた食事を心掛けることで、デグーの健康と長寿をサポートしましょう。
デグーが食べても良い野菜(少量) | ||
キャベツ | ピーマン | ズッキーニ |
ブロッコリーの葉 | 小松菜 | チンゲン菜 |
水菜 | ニンジンの葉 | その他 |
くだもの類
デグーに果物を与えることについては、「与えない方が良い」や「少量であれば与えても良い」など、さまざまな意見があります。
筆者個人としては、デグーには果物を与えない方が良いと考えています。理由は、どの果物にも糖分が含まれているからです。
デグーは糖質をうまく分解できないため、少量でも健康を害する可能性があります。
また、甘いものはデグーにとって嗜好性が強いため、一度あげてしまうとチモシーやペレットを食べなくなる可能性があり、虫歯や肥満のリスクも高まります。
果物を与えることに特にメリットはないため、リスクを冒してまで提供する必要はありません。
しかし、どうしても果物を与えたいという場合は、りんご、バナナ、いちご、ブルーベリーなどが少量なら大丈夫と言われています。
ただし、個体差があるため、リスクを考慮すると無理に与える必要はないでしょう。
ごく少量なら与えても良い(基本的には与えない方が良い) | ||
りんご(種は除く) | バナナ | いちご |
ブルーベリー | みかん | その他 |
適正量の確認方法
デグーの食事は、主に繊維質が豊富なチモシーや専用ペレットが基本です。野菜や果物はこれに追加する形で、全体の10-20%程度に抑えることが推奨されています。
新しい食材を与える際は、少量から始めてデグーの体調を観察します。
体調に異常が見られなければ、徐々に量を増やすことが可能です。野菜や果物は毎日与えるのではなく、週に2-3回程度の頻度にしましょう。
これにより、栄養バランスを保ちつつ、デグーに新鮮な食事を提供できます。
また、野菜や果物を与える際は、小さな一口サイズにカットすることで、食べやすくし、誤飲や消化不良を防ぎます。
このようにして、デグーの健康を保ちながら栄養バランスの取れた食事を提供することが大切です。
野菜やくだものを提供する際の注意点!
- 栄養バランスを考える
- 少量から始める
- 週に数回の頻度で与える
- 適切なサイズにカットする
具体的な適正量の例
- 野菜: キャベツやチンゲン菜、ピーマン、ズッキーニなどは、1回あたり小さじ1杯分(約5-10g)を目安にします。
- 果物: 糖分が多いため、週に1回以下、1回あたり小さじ1杯分(約5g)程度に抑えます。例えば、ブルーベリーやリンゴ(種を除く)を少量与えるのが良いでしょう。
注意点
デグーに野菜やくだものを与える際の注意点として、新鮮なものを与え、古いものや腐ったものは避けてください。
また、野菜やくだものを与え過ぎると、消化不良や栄養バランスの崩れを引き起こす原因となるため、与え過ぎないように注意が必要です。
デグーの与えてはいけないもの
デグーにとって有害な食べ物はたくさん存在します。
前提として、デグーは完全な草食動物です。そのため、一部の野菜やくだものを覗いて、人間用の食べ物は基本的に食べることが出来ないと覚えておく必要があります。
また、人間にとっては健康に良い食べ物であってもデグーには有害な食べ物もあるため、散歩中にデグーが誤って食べてしまわないように注意しましょう。
デグーにとって有害な食べものとして、まずアボカドがあります。アボカドにはペルシンという毒性物質が含まれており、致命的な影響を与える可能性があります。
次にチョコレートはカフェインやテオブロミンが含まれており、デグーの心臓や神経系に悪影響を与えます。
レタスは栄養が少なく水分が多すぎるため消化不良を引き起こす可能性があるため避けるべきです。
さらに、ニンニクと玉ねぎはチオスルフィネートや硫黄化合物が含まれており、赤血球を破壊する可能性があるためとくに注意が必要です。
グレープフルーツやレモンは酸が強すぎて消化器系に悪影響を与えることがありますし、ほうれん草にはシュウ酸が多く含まれており、長期間摂取するとカルシウムの吸収を妨げ、結石の原因になる可能性があります。
お菓子類(ビスケット、ケーキなど)は糖分と脂肪分が多く、糖尿病や肥満を引き起こす可能性があるため避けるべきです。
その他の避けるべき食べ物として、ナッツと種子があります。これらは高脂肪・高タンパク質で、肥満や肝臓・腎臓の問題を引き起こす可能性があります 。
また、人間用の加工食品(シリアル、パンなど)は高炭水化物・高糖分であるため、デグーには適していません 。
デグーが食べると危険なもの | |||
アボカド | ほうれん草 | ニンニク | 玉ネギ |
ネギ類 | グレープフルーツ | レモン | ナッツ類 |
チョコレート | 菓子類 | 人間用に加工されたもの全般 | その他 |
まとめ
本記事では、デグーが食べても良い物とダメなものを解説してきました。
デグーの健康を守るためには、適切な食事管理が不可欠で、基本的な主食は繊維質が豊富なチモシーや専用ペレットが基本です。
野菜や果物は与えたとしても全体の10-20%程度に抑えることが推奨されます。
また、新しい食材を与える際は少量から始めて体調を観察し、週に2-3回程度の頻度で与えることが理想的とされています。
デグーにとって有害な食べ物は多数あり、アボカド、チョコレート、レタス、ニンニク、玉ねぎ、ほうれん草、グレープフルーツ、レモン、お菓子類などは摂取すると命にかかわる場合もあるため要注意です。
このようにデグーが食べても良いものやダメなものは多数ありますが、本記事内で紹介しているものはあくまでもごく一部であるため、参考程度に考えてもらえると幸いです。
デグー自体の体質や飼育環境によっても適正量などは変化するため、ご自宅のデグーの状態を観察しながら提供することを忘れないようにして下さい。
これらのポイントを守り、適度な量とバランスの取れた食事を提供して、愛するデグーの健康を維持しましょう。