お迎えしたからには必ずやって来るのが、ペットとのお別れです。先日、我が家でもモルモット「小梅」が虹の橋を渡りました。
ペットとのお別れは、言葉には言い表すことができない悲しさを感じるものですが、と同時に、「見送り方」という問題が頭をよぎります。
自宅のお庭で眠らせてあげるべきか、火葬をお願いするべきか、手元にお骨を残すべきか。調べれば調べるほど迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
事実、これまで、ハムスターとモルモットをそれぞれ2回ずつ、犬とファンシーラットを1回ずつ送り出してきた私でもいまだに最適な答えには出会えていません。
しかし、最初にお伝えしたいのは「モルモットの送り出し方に、絶対の正解はない」ということです。住まいの環境も、ご家族の考え方も、あなた自身の気持ちも他の人とはそれぞれ違います。
世間一般の正解に合わせるのではなく、「今の生活と心が無理をしない形」を見つけることが何より大切なのです。
本記事では、私が経験してきたモルモットの見送り方とその経験から見えてきた自分なりの最適解をご紹介します。
モルモットが亡くなったらすぐにするべき「安置と保冷」

もし今、お別れが訪れたばかりなら、供養の方法を急いで決める必要はありません。まずはモルモットの体を休ませてあげるために「安置」をしてあげてください。
死後硬直が始まると体勢を変えにくくなるので、できれば死後2時間以内に手足を胸の方へ優しく折り曲げ、楽な姿勢にしてあげます。
まぶたや口が開いている場合は、そっと閉じてあげましょう。
楽な姿勢にできたら、固く絞った濡れタオルやガーゼで顔や体、お尻まわりを優しく拭いてきれいにします。
次に涼しい場所で体を保冷します。段ボールや普段使っていたベッドにタオルを敷き、お腹と背中のあたりに保冷剤を当ててあげてください。
結露で体が濡れないよう、保冷剤を薄手のタオルで包むのがポイントです。安置できる日数の目安は、夏場なら1〜2日、冬場なら2〜3日程度です。
エアコンの効いた涼しいお部屋で寝かせてあげれば、すぐにお別れしなくても大丈夫です。ゆっくりと最後の時間を過ごしながら、見送る方法を考えていきましょう。
ご自身やご家族に忌避感がなければ、モルちゃんの体を綺麗にした後、ジップロックを二重にするなど、衛生面に十分配慮したうえで冷蔵庫の中で保存すると夏場でも2~3日は安置できます。
迷ったらこれ!モルモットの供養(火葬・埋葬)がわかる1分診断
心が少し落ち着いてきたら、見送り方を整理してみましょう。
モルモットの供養を選ぶとき、意識したいのは「住まいの条件」「自分の気持ち」「将来の変化」の3つのポイントです。
たとえば「庭の土に還したい」と思っても、賃貸住宅やマンションでは規約で禁止されていることがほとんどです。
また、今は良くても「数年後に引っ越す予定がある」という場合、庭に埋葬してしまうと一緒にお引っ越しができなくなってしまいます。
環境の制約を無視して無理に埋葬や庭での火葬を行うと、ご近所とのトラブルや引っ越しなどの際に後悔に繋がることもあります。
大切なモルモットが虹の橋を渡り、心が落ち着かない状況だと思いますが、将来的なことをイメージしながら見送り方を検討しましょう。
とはいえ、もしモルちゃんとのお別れが初めての場合、何もないところからではイメージが付けづらいと思いますので、簡単なチェックシートを用意してみました。
あなたの今の状況に一番負担の少ない方法がわかる「YES/NO診断」です。直感で答えるだけで、無理のない方向性がわかります。
もしよければ参考にしてみてください。
モルモット(小動物)の送り出し方チェックリスト
住まい・気持ち・これからの生活に合わせて、あなたに合う選択肢を整理します。 所要時間は1分ほどです。
※地域のルールやマンションの管理規約は、念のためご自身でもご確認ください。
モルモットの4つの供養方法|それぞれのメリットと注意点

診断結果はいかがでしたか?どの結果が出ても、それはあなたがモルモットを大切に想うからこその自然な答えです。
それぞれの特徴を確認しておきましょう。
庭への自宅埋葬(土に還す)
庭などご自身の土地がある方に選ばれることが多い見送り方になります。
亡くなったペットを身近に感じられるのが魅力ですが、野生動物に掘り返されないよう深く(50cm〜1m程度)穴を掘る、衛生面に配慮するなどの注意が必要です。
また、地下水脈・水道管から離れた場所を選ぶことも必要になります。
他にも、自宅を売却する予定がある場合は、購入者とのトラブルに発展する可能性があるので庭に埋葬するのは避けた方が良いでしょう。
自宅埋葬への私見:2026年9月に加筆
あくまでも個人的な意見になりますが、近年の状況を考慮すると庭を含む自身の土地であっても、そのまま埋葬するのは避けた方が良いと考えています。もし、熊が出現する地域であれば50~1m程度の深さに埋めたとしても掘り返されてしまう可能性があります。熊が一度そこに食べ物があったと覚えてしまうと、近隣の住民にも被害が出てしまう危険があります。また、2026年になって線状降水帯発生からの豪雨災害が増加しています。増水による被害を受けると、ペットを埋葬した場所も地面ごと流されてしまうかもしれません。最後は、飼い主さんの意志による決定が優先されますが、火葬してもらって自宅で骨壺を管理した方が納得感は強いのではないでしょうか。
賃貸でも可能なプランター葬
賃貸やマンションなどお庭がない方が選択肢にする見送り方のひとつです。
大きめのプランターと土を使い、ベランダ等で自然に還す方法です。将来のお引っ越しにも対応できます。
プランター葬を行う場合は、十分な量の土(遺体の3倍程度)を何層にも重ねて密閉し、直射日光や雨風を避けた管理が求められます。
注意点として、地植え(自然の土)であれば20〜30年で分解されることもありますが、プランターの中は微生物や虫が少ないため、何十年経ってもお骨はそのまま残ってしまうケースが多いという現実があります。
そのため、骨まで分解されるには20〜30年以上(プランター環境ではさらに長く、そのまま残ることも多い)と言われていて、その間は土の入れ替えや処分が難しくなる上、衛生面や管理の難しさがあります。
また、どんなに対策していても、遺体が分解される過程で腐敗臭がしたり虫がわいたりすることもあります。
集合住宅のベランダでプランター葬を行い、においや虫の発生があると近隣住民との間でトラブルに発展する恐れがあるので要注意です。
プランター葬の詳しいやり方・注意点はこちら
プランター埋葬の完全ガイドを読む ↗業者に依頼する火葬・ペット葬儀
専門業者にお任せして、お骨にする方法です。
衛生面の心配がなく、お住まいの環境に左右されません。きちんとお別れの区切りをつけたい方にも選ばれます。
まず、業者(民間のペット葬儀社やペット霊園)を選び連絡して、日程やプランを予約します。
業者によって異なりますが、ほとんどの場合、セレモニーが設定されているので、モルモットとの最後のお別れをすることができます。
セレモニー後は火葬を行い、お骨を骨壺に収める流れが多いです。
火葬は一般的に2〜4日以内に行うのが理想とされています。また、モルモットの火葬自体は約30〜45分程度で、お骨を冷ますのに約10分〜15分、お骨上げに約15分〜30分ほどかかり、全体で1時間半〜2時間くらいを見込んでおくと良いでしょう。
自治体による引き取り(合同処理)
一部の自治体では、ペットの遺体を引き取って処理するサービスを行っていて、費用は数千円〜1万円程度と安価で、事務手続きも比較的簡単です。
ただし、多くの場合は合同火葬で返骨がなく、供養儀式も行われません。そのため、手元に形として残すことはできません。
予算を抑えたい場合や、やむを得ない事情で自宅や業者を利用できない場合に選ばれますが、感情面で割り切る必要があります。
また、一部地域では家庭ごみと同様の処理となるため、動物愛護の観点からも慎重に判断すべき方法です。家族として共に過ごしたペットの場合、できるだけ他の方法も含めて検討することをおすすめします。
モルモット(小動物)の火葬費用相場とプランの選び方
火葬を選ぶ場合、「いくらくらいかかるの?」というお金の不安もあると思います。
モルモットなどの小動物の火葬費用の相場は、おおよそ1万円〜2万5千円程度で、依頼するプランによって料金が異なります。
火葬するモルモットの体重によって料金が変化する場合もあるので、依頼時に確認すると確実です。
基本的にモルモットの体重が増えれば料金も増加、豪華で手間のかかるプランになるほど料金が高くなる傾向です。
| 火葬方法別の費用相場 | ||
| 火葬プラン | 料金相場(目安) | 特徴 |
| 個別立会火葬 | 約18,000円〜 | 火葬からお骨上げまで家族で立ち会うことができます。最も手厚く見送れるプランです。 |
| 個別一任火葬 | 約15,000円〜 | 個別に火葬されますが、火葬やお骨上げはスタッフに任せます。後日、返骨が可能です。 |
| 合同火葬 | 約10,000円〜 | 他のペットと一緒に火葬するため、返骨や立ち会いはできません。費用を抑えたい方向けです。 |
火葬後の小さなお骨はどうする?納骨と手元供養の選び方

個別火葬を依頼した後は、お骨が手元に戻ってきます。
戻ってきたお骨の取り扱いについても検討しておいた方が良いでしょう。
納骨堂・ペット霊園に預ける
火葬後の遺骨を預ける「納骨堂」や「ペット霊園」は、常時供養してもらえる安心感が魅力です。
屋内型納骨堂は天候に左右されず、花やお供えを自由に行える場所も多く、室内なので虫や湿気の心配も少なめです。
屋外型の霊園では、自然の中で眠らせられる開放感がありますが、季節や天候によっては訪れにくい場合があります。
どちらも年間管理費がかかることが多く、費用の相場は年間1〜3万円程度で、合同スペースか個別スペースかによって、費用や環境が異なります。
最近では、手元供養と併用し、自宅と霊園の両方で供養するスタイルも増えているようです。
アクセサリーや骨壺での手元供養
手元供養は、火葬後の遺骨や遺毛の一部をアクセサリーやインテリアに加工し、日常的に身近に感じられる形で残す方法です。
ペンダント・ブレスレット、小型の骨壺、遺骨を封じ込めたフォトフレームなど、デザインは多彩です。
身につけられるため外出先でも心の支えになりやすく、特に単身者や高齢者に人気があります。
ただし、全ての遺骨を使うわけではないため、残りの遺骨の保管や供養方法を事前に検討する必要があります。
加工は専門業者に依頼し、費用は5,000円〜3万円程度が目安です。
自然に還す散骨
散骨は、火葬後に粉骨した遺骨を海や山など自然に還す方法です。
ペットが自然好きだった場合や、区切りをしっかりつけたい飼い主さんに選ばれることが多く、開放感と精神的な区切りの良さが魅力です。
ただし、自治体や海域によってはルールやマナーが定められているため、事前確認が必須です。
多くの場合、2mm以下に粉骨する処理が義務付けられています。
一度散骨を行うと遺骨を取り戻せないため、手元供養用に一部を残す方法が一般的です。
費用は1〜5万円程度で、船をチャーターして行う海洋散骨や、山林での合同散骨があります。
モルモットのお別れ・供養に関するよくある質問
賃貸の庭や近くの公園、山に埋めてもいいですか?
ご自身の所有する土地以外(賃貸の共有スペース、公園、河川敷など)に埋めることは法律違反(不法投棄)となってしまうため絶対にNGです。ご自身の土地がない場合は、プランター葬か火葬を選びましょう。
プランター葬は虫や臭いが発生しませんか?
深めのプランターを選び、腐葉土などを使い正しい深さ(土を被せる厚さ)を確保すれば、臭いや虫の発生はほとんど防げます。水はけや風通しの良い置き場所の工夫も大切です。ただし、絶対に臭いや虫が出ないわけではないので注意は必要です。
火葬の場合、モルモットの小さなお骨はちゃんと残りますか?
はい、残ります。ペット専用の火葬炉を持つ専門業者であれば、モルモットの小さな骨や頭蓋骨も綺麗な状態で残るように火力調整をしてくれます。心配な場合は、予約時に「モルモットのお骨を綺麗に残したい」と伝えておくと安心です。
体験談:モルモット「小梅」の個別火葬を依頼して感じたこと
別の記事で詳しく紹介していますが、モルモットの小梅ちゃんを送り出す際に、初めてペット葬儀業者を利用しました。
依頼したのは個別立ち合い火葬で、料金はペットの体重に応じて設定されており、費用内にはメモリアルセレモニー・火葬・骨壺が含まれていました。
小さな命であっても、スタッフの方が最期まで丁寧に扱ってくださったことが印象的です。
お骨上げはスタッフに依頼していたので、火葬後には桐箱に収められ、骨壺が返されました。
骨壺を手に取った瞬間、小梅の死を改めて実感しましたが、深い悲しみの中にも「きちんと見送れた」という安堵感があったのは確かです。
かかった費用は約8,000円でした。これは、小梅が他のモルモットに比べてかなり小柄だったためでしょう。
ペット火葬の費用やサービス内容は業者によって大きく異なり、プランによっては人間の葬儀と同じように、お坊さんによるお経上げを行ってくれるところもあるようです。
正解はないので、飼い主さんのこだわりやペットへの想い、用意できる費用のバランスを考慮して選ぶと良いでしょう。
私は、「さすがにお経までは必要ない」と考え、ペット火葬のセレモニーはメモリアルセレモニーまでにとどめました。
このセレモニーは、飼い主の希望や時間の都合に応じて短縮したり、省略することも可能とのことでした。
まとめ|無理のない、あなたとモルモットに合ったお別れを
今回は、モルモットが亡くなった後の対応を解説しました。モルモットの送り出し方に、たったひとつの正解はありません。
住まいの条件、ご家族の状況、あなたの気持ち、そしてこれからの生活。
それらが重なったところに、あなたにとっての「納得できる形」が見つかるはずです。
迷っている、悩んでいるという時点で、あなたはもう十分に優しく、モルモットを深く愛している飼い主さんです。
どうかご自身を責めず、無理のない方法を選んでください。